初詣

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風を感じ、ときを想う日記(731)1/1
初詣

 例年になく穏やかな元旦だった。雲ひとつなく晴れ上がり、風もなく、うららかな陽気だった。テレビでは、神々しいばかりの初日の出が、全国各地から次々と生中継されていた。とくに、富士山の西側に位置する田貫湖(たぬきこ)に映えるダブルダイヤモンド富士の映像は見事であった。

 こんな穏やかな元旦に初詣しない手はない。遅い朝食を済ませると、散歩がてらゆるゆると出かけていった。行き先はわが町の氏神様ともいえる白旗神社である。寒川比古命源義経が祀られているといわれ、源氏との縁が深いことから白旗の名がつけられているようだ。

 徒歩20分をかけて現地に着いた。こじんまりとした神社とはいえ、初詣客の列は鳥居を抜け100メートル近くに及んでいた。ほとんどがおじいちゃんおばあちゃんや子供の混じった家族連れである。穏やかな天候に恵まれていたため、待つことにそれほどの苦痛は感じられなかった。

 お参りを済ませて時計を見ると、列の末尾について40分が過ぎていた。なにか大きな仕事を一つ済ませたような満たされた気分になった。元旦から開いている店を冷やかして自宅に戻ると、ちょうどお昼になっていた。

 初詣に出かけたからといって、特別にご利益があるとは信じていないだろうが、頭から否定しきれないのが情緒豊かな日本人の心情ではなかろうか。