十二月の光

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[風を感じ、ときを想う日記](728)12/7
十二月の光

 今月の「ゆうゆう通信」には、巻頭の挨拶として次のような小文を載せた。

 ・・・枯れ葉がから風に舞う季節になりました。私たちの子供の頃は、その落ち葉焚きの火を囲んで、シモヤケのかゆみに耐えながら遊びの話に夢中になったものです。

 火が治まると、灰をかき集めサツマイモをそっと忍ばせておきました。辛抱強く待っていると、やがて栗をもしのぐほくほくの焼き芋が出来上がりました。

 でも、今はそれも夢のまた夢になってしまいました。大気汚染や火災の原因になるとして、個人の焚き火は厳しく制限されているのです。どんなにおいしいスイーツが出現しても、あの素材そのものの自然の美味しさには敵いません。

 せめて、露天の石焼き芋でも買い求め、あの頃の思い出に浸ってみてはどうでしょう。・・・

 ところで、焚き火の大規模なものとしては野焼きが思い浮かぶ。今も合法的に行われているものは、箱根・仙石原、伊豆・大室山、奈良・若草山、山口・秋吉台、熊本・阿蘇などがある。いずれも、害虫対策と“草原”の維持が目的だと聞いている。放っておくと、やがて木が生え森になってしまうという。

 それにしても、子供の頃の思い出は、どうして楽しいことばかりが頭に残っているのだろう。