十月の光

イメージ 1

[風を感じ、ときを想う日記](718)10/12
十月の光

 今月の「ゆうゆう通信」には、巻頭の挨拶として次のような小文を載せた。

 ・・・見るからに柔らかそうな繊細な葉っぱ、優しそうな八枚の舌状の花びら。一本一本、一葉一葉手にとってみても、心のぬくもりが伝わってきそうな優雅な感覚にとらわれます。この花は、コスモスというカタカナ表記より、やはり秋桜という和名がよく似合います。

 ところで、このコスモスの語源はギリシャ語で秩序を意味するそうです。英和辞典でも、cosmosは「(秩序と調和の実現としての)宇宙」と訳されています。ギリシャ人は、宇宙の誕生によって秩序と調和のある世界が現実のものになったと考えたようです。

 花のコスモスは、秩序から転じた装飾という意味だそうです。これからも、地球上のあらゆる場所で秩序と調和が保たれ、その象徴である秋桜の花で覆われるといいですね。・・・

 このように、宇宙の誕生によって秩序が形成されたわけだが、それまでの混沌とした状態をギリシャ人はカオスと呼んでいる。英語ではchaosと表記し、英和辞典ではそれを「混沌(特に、天地創造前の)」と日本語訳されている。つまり、cosmosの反意語はchaosである。

 皮肉なことに、いまのギリシャ経済はカオスの状態に陥っているようだ。