電車内の蚊

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[風を感じ、ときを想う日記](655)9/13
電車内の蚊

 昨日の、午前9時半ごろのことだった。小田急線の最寄り駅から下りの各駅停車に乗った。さいわい、席が一つ空いていていた。しばらくして、左隣のご夫人の足元を、蚊が飛び回っていることに気がついた。注意しようと思ったが、躊躇が先に立って、結局行動に移すことはなかった。

 それにしても、なんで電車の中を蚊が飛びまわっているのだろう。おそらく、停車中に乗客と一緒に車内に紛れ込んだのだろう。そういえば、この電車は各駅停車だ。あの代々木公園の、すぐ前の駅にも止ってきたはずだ。もし、あそこで飛び込んできたとしたら、大事に至らないとも限らない。

 こんなところでデング熱をもらってきても、誰も慰めてはくれないだろう。潜伏期間は一週間近くあるという。高熱が出て、身体中が身の置き場もないほど痛むともいう。場合によっては命さえ危うくなることもあるらしい。そんなことを考えているうちに、肝心のその蚊の行方を見失ってしまった。

 下半身は長ズボン、靴下も長いものを履いている。しかし、上半身は半袖シャツのため腕は丸出しになっている。とにかく刺されないようにしようと、注意深く腕を動かし続けた。次の駅で右隣の男性が降りた。

 空いた席のその先にはミニスカートが見えた。これでひと安心。いくら蚊といえども、若い生足を放って、ジジイを襲ってくるほどバカではないはずだ。