エアコンの買い換え

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[エッセイ 387]
エアコンの買い換え

 朝食を終え、新聞でもゆっくり読もうと思っていたら、突然停電になった。しばらく待ってみたが復旧する兆しはない。念のためにとブレーカーをチェックしてみたが異常は見当たらなかった。やはり停電なのだろうか?とりあえず、ご近所の様子を見てくることにした。表通りのコンビニでは照明が明々と点き、二軒先のお宅ではエアコンの室外機が勢いよく回っていた。

 電力会社に電話したら、30分後には係員が来てくれた。電気はすぐに復旧したが、同じ使い方をしたらまたすぐ止った。どうやら、リビングルームの大型エアコンが犯人らしい。室外機が異常に大きな音を立て、修理の必要性を訴えているようだった。ところがメーカーは、当該品は購入後12年が経過し、部品の保有期間も過ぎているので直せる保証はないという。

 正月休み明けのお店は結構混雑していた。新しいものを購入するつもりで店員の説明を求めたが、10人近い順番待ちだった。消費税増税前の駆け込み需要が爆発しかかっているのだろう。機種は、いままでと同じ14畳用のつもりでいたが、店には18畳用や25畳用も展示してあった。余裕がある方が燃費も安く上がると聞き、結局18畳用に決めた。

 一週間近く待たされて、やっと取りつけの順番が回ってきた。それも、業者がやってきたのは夕方近くだった。暗くなるのを心配していたら、投光機を用意しているので問題ありませんという。2時間後、威圧感のある室内機が私たちをへいげいしはじめた。間口と高さは変わらないが、奥行きが10センチ近くも大きくなっている。

 スイッチを入れると、室内機の上部はV字型に、下部は舌を大きく出したように口を開けた。いずれも熱効率を上げるための工夫だそうだが、どう見てもあまりスマートとはいえない。不恰好といえば、室外機も二回りくらいは大きくなった。しかし、運転音は内外ともに格段に静かになった。

 エアコンの空調システムは、冷房には向いているが暖房には難点が多いといわれてきた。たしかに、いままでの暖房はエアコンだけではとても間に合わず、ガスストーブとホットカーペットを併用していた。しかし、電気代はかかり、ガス代はさらにかさみ、家計への圧迫が悩みの種になっていた。

 新しく購入した機種は、いままでのものに比べ電気代は3分の1くらいに下がるという。当然、ガスストーブの使用機会は減り、ガス料金は格段に節減されるはずである。もちろん、地球温暖化の抑制にも、少なからず貢献できるようになったと確信している。

 これからは、真冬でも快適な生活が経済的に送れるようになるはずである。
(2014年1月25日)