笹かまぼこ

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風を感じ、ときを想う日記(443)6/5
笹かまぼこ

 昨日、かつて一緒に仕事をした仲間5人が、上野の不忍池を望む場所で会食をした。仙台在住の一人が所用で上京したのを機会に席を設けたものだ。あの3月11日以降、しばらくの間連絡がつかずやきもきした。しかし、本人はもとより住居もすべて無事だったという。

 スケジュールの都合で昼間の会食となったが、明るいうちの一杯も悪くはなかった。かつては、上司であったり部下であったり、あるいは担当者同士だったりとその立場はバラバラだった。それでも、もともと気の合う者同士、口にするアルコールはビールといえども苦味など感じるはずもなかった。

 その仙台から来た人が、お土産に笹かまぼこを持ってきてくれた。それも、一番被害の大きかった石巻産である。自宅に帰って、さっそくビールの肴にいただいた。やはり本場物は一味も二味も違う。

 震災のときは大変だったろうと思い、そのメーカーのホームページを開いてみた。トップページには挨拶が掲載されていた。工場の建物は無事だったが、機械は水につかり製造できない状態になった。懸命の復旧作業により営業再開にこぎつけた。まだ。極上品のみの販売となるが・・とあった。

 そうか、お土産にいただいたのは極上品だったのだ。不忍池の畔でのお酒といい、自宅でいただく笹かまぼこといい、口当たりは極上であった。