ロイヤルウエディング

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[風を感じ、ときを想う日記](436)4/30
ロイヤルウエディング

 昨夜テレビ中継されたウイリアム王子とキャサリン・ミドルトンさんの結婚式は、資金を惜しげもなく注ぎ込んで創作されたハリウッド映画のようだった。チャールズ皇太子とダイアナ元妃のときより大幅に簡素化されているそうだが、それでもおとぎ話に出てくるような異次元の出来事としか思えなかった。

 それにしても、王子とはいえたかが女王の孫でしかない一人の青年の結婚式に、どうしてこんなにも大騒ぎするのだろう。イギリスが国連安全保障理事会常任理事国であるとはいえ、同国の全世界に占める重みは、人口で0.87%、GDPで3.9%にすぎない。いずれも日本の半分にも満たないのだ。

 しかし、彼はただの王子ではなかった。彼は、チャールズ皇太子に次ぐ王位継承順位第2位の地位にあり、将来イギリスの国王になることを約束された人物である。イギリスは、落ちたりといえども今も英連邦の盟主である。同連邦は世界中に54カ国、その人口は17億人、全世界の25パーセントを占めている。イギリスの国王になることは、その17億人の元首になることである。

 しかも、彼はあのダイアナ元妃の長男、そしてお相手は一般家庭出身の同級生、女性週刊誌のネタとしてこれに優る話題性はない。革命によって世界各地で王侯貴族が減り、社会の発展とともに階級制度が崩壊していく中、却って「ロイヤル」や「高貴」への憧れが高まってきているのかもしれない。


※写真は、日本テレビの中継画面から拝借した。