悪夢の助演者・原発事故

イメージ 1

[風を感じ、ときを想う日記](424)3/18
悪夢の助演者・原発事故

 津波への対策=原子力発電所では、敷地周辺で発生した津波の記録を十分調査するとともに、過去最大の津波を上回る、地震学的に想定される最大級の津波を数値シュミレーションにより評価し、重要施設の安全性を確認しています。

 安全対策の考え方=・・・原子力発電所では「多重防護」の考え方を基本に、念には念を入れた安全対策が講じられています。加えて安全運転に万全を期するため「人間と機械の調和」に配慮し、機械面からだけでなく人間側にたった「ヒューマンファクター研究」への取り組みも行われています。

 これは、東京電力のホームページに掲載されている原発の、「津波への対策」(全文)と「安全対策の考え方」の後半部分の抜粋である。安全対策では、“五重の障壁”と称する5段階にわたる防御策まで詳しく説明されている。

 今回の事故とその後の対応から、記載されていることがいかに空念仏であったかがよくわかる。機械の面からは、しょせん“完璧”な対策などありえないということが読み取れる。一方、その後の対応は機械面の安全策を過信し、ヒューマンファクターがまったくおろそかになっていたことを証明している。

 地震津波の一次災害は、悲しみを乗り越え、とにかく気持ちを立て直して復興にまい進するだけだ。しかし、原発事故という二次災害は、どこまで拡大するかまったく予断を許さない。悪夢の助演者にだけはならないでほしい。