四十九日法要

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[風を感じ、ときを想う日記](419)2/26
四十九日法要

 母の満中陰の法要を、簡素ではあるが、実家でおごそかにとりおこなった。その満中陰の法要とはどんな意義があるのだろう。わが家の菩提寺が発行している機関誌の、今年の新春元旦号に次のように解説されている。

 ――浄土宗の中陰と逮夜法要(七日勤め)の意義――
 浄土宗の中陰供養(七日勤め)の意義とは、『観経』の経説により「極楽へ往生してから蓮華の花が開くまでが浄土宗の中陰」とすることが基本となっております。
 
 極楽に往生した亡き人の蓮華の花が早く開くことを願い、追善の誠をささげる期間として中陰を過ごすのはとても意義深いことではないでしょうか。

 中陰の最初の区切りである初七日は、とくに重要な追善法要です。葬儀式までは亡き人の極楽往生を願うことが中心でしたが、初七日からは、往生した亡き人を包み込んだ蓮華の花が一日も早く開くように、遺族が心を込めて追善の念仏や読経を勤めることが重要です。

 そして、「往生して七七日(四十九日)経つと、蓮華の花が開き、悟りを求める心を起こし、やがて菩薩の位に入る」と『観無量寿経』に説かれています。

 亡き人が一日も早く菩薩の位に到達することを願って満中陰法要(四十九日)を勤めることが重要であります。

 満中陰を迎え蓮華の花が開き菩薩の位に到達するため、位牌も白木の仮位牌から本位牌となります。(原文のまま)

 私が毎朝観ているNHKテレビに、「リトルチャロ2」という英会話の教育番組がある。番組の舞台は「間(あい)の国」となっている。この世とあの世の中間の国である。病気やケガで命を落とした人が、現世に思いを残したまま成仏できずさまよっている場所である。

 チャロと呼ばれる子犬が、事故で死んだ飼い主の少年を追いかけて間の国にやってくる。まだこの国にいるはずの飼い主を探し出し、現世に連れ戻そうというわけである。この間の国にもいろいろ危険な場所があり、さまざまな出来事が待っている。NHKは、この番組を、間の国を舞台とした「子犬のドキドキ・ワクワクの冒険物語」と紹介している。

 この番組を観ていて、49日間をかけて極楽浄土にたどり着く道中と同じようだとつくづく思う。母もまだ間の国にいて、苦難に遭遇しながら旅を続けているのだろうかとの想いにふけったりしていた。難関の、三途の川(さんずのかわ)を無事渡り終えただろうかと心配もした。

 先日、その母も、間の国を抜けて無事極楽浄土にたどり着き、名実ともに仏様になったのだろう。