正月寒波

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[風を感じ、ときを想う日記](411)1/2
正月寒波

 帰省のため、白い息を吐きながら羽田に向かったのは、昨年最後の日曜日だった。関東地方は一人好天に恵まれ、この日もよく晴れあがっていた。しかし、やっとたどり着いたわがふる里は、寒波にすっぽりと覆われ、その夜はとうとうみぞれまで降りだした。

 以降大晦日まで、晴れや暖かいといった形容詞にはほとんど縁がなかった。温暖が自慢の瀬戸内というのに・・。そして山陰では、帰省客が三十数時間も列車に閉じ込められ、国道では千台もの車が立往生する羽目にもなった。

 やっと晴れあがったのは大晦日になってからである。元旦のUターンの朝には、あたり一面びっしりと氷が張りつめ、前夜の冷え込みの厳しさを物語っていた。それに引きかえ、久しぶりの羽田はうららかな日差しに包まれていた。

 実は、実家に帰った翌日の夕方、施設から電話があり、母の様子が芳しくないという。往診の先生の見立てでは、誤嚥による肺炎で重篤だという。年を越すのは難しいといわれ、私もそれなりの覚悟をした。しかし、みなさんの手厚い看護により、2日後にはすっかり持ちなおした。

 こうして、たくさんの人たちのおかげで、今年も箱根駅伝の中継は自宅で観戦することができた。まもなく、子供や孫たちも集まってきて、お正月を賑やかにお祝いすることになるはずだ。