大山の紅葉

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[風を感じ、ときを想う日記](403)11/25
大山の紅葉

 先日の紅葉見物は、雨にたたられいま一つさえなかった。雲が低く垂れこめ、途中から雨も降りだした。交通渋滞で現地への到着が遅れ、最終目的地では薄暮の中、傘をさして歩かなければならなかった。心のどこかで、そのモヤモヤを払しょくしたいという願望が日に日に強くなっていった。

 昨24日早朝の天気予報は晴れのち曇りといっていた。そうだ、しばらくぶりで大山(おおやま)へ行ってみよう!神奈川県北部の丹沢山塊、その中でも海抜1252mの大山には紅葉のスポットがたくさんある。あのモヤモヤを晴らせるのは今日しかない。そう思って早々に自宅を出た。

 大山は阿夫利神社で有名だが、この時期はその中腹にある大山寺(おおやまでら)の紅葉が見事である。麓から阿夫利神社下社までケーブルカーが通っており、唯一の途中駅が大山寺である。しかしこの時期乗り物に乗る手はない。それに至るハイキングコースこそ絶景のポイントなのだ。

 大山寺とその周辺は、期待通り見事な紅葉に埋まっていた。キラキラ輝く陽光に、真っ赤に染まったカエデの葉脈が美しい陰影を造っていた。大山は大山豆腐でも有名だが、帰途、その豆腐製造元から無料でいただいてきたオカラがまた絶品であった。