セミ時雨の降らない夏

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[風を感じ、ときを想う日記](374)7/31
セミ時雨の降らない夏

 きのう、おとといと、ちょっぴり雨に恵まれてやっと一息ついた。しかし、今朝になったら、またぎらぎらの真夏の太陽が戻っていた。また当分、熱中症がローカルニュースのトップを飾る日が続くのだろうか。

 それにしてもわが家は静かだ。夏休みに入っても、高齢化の進んだ住宅街では子供の声が聞こえてくることはほとんどない。公園に隣接しているわけではないので、ラジオ体操の掛け声が聞こえてくることもない。せめてセミの声でもと思っているが、それもまったくといっていいほど聞こえてはこない。

 実は、一昨年もセミは少なかった。この年の8月5日の日記では、「セミの少ない年」としてそのことを取り上げている。今年はそれよりさらに少ないのではなかろうか。例年なら、庭木などにたくさんのセミの抜け殻がしがみついているころなのに、今年はまだ一個も見かけていない。

 思い返しても、セミの合唱の聞こえてこない夏は一昨年の外は記憶にない。こんな静かな夏は、新たに生まれた特異現象なのだろうか。セミ時雨は、暑さを増長させるだけであまり歓迎したくはない。それでもこう静かになってみると、あの騒音も夏の風物詩としてなくてはならないもののようにも思えてくる。