[風を感じ、ときを想う日記](364)6/17
あやめの里
梅雨の中休みというのだろうか、昨日は朝からすっきりと晴れあがっていた。チャンスは今しかないと考え、早々に伊勢原の「あやめの里」まで出かけて行った。そこで出会った紫色の花たちは私を期待以上に満足させてくれた。
そういえば、アヤメとカキツバタの違いについて、先日の友人との会話はうまくかみ合わなかった。2年前、納得のいくまで調べたはずなのにすっかり忘れていたのだ。そこで、そのときのメモをもう一度ひも解いてみることにした。
・・ところで、アヤメというとすぐ、「いずれあやめか、かきつばた」のフレーズを連想する。これは、「両者ともに優れていて、優劣がつけにくい」ということを、「アヤメとカキツバタは判別が難しい」ということに例えたものである。
たしかに、アヤメとカキツバタ、そしてハナショウブの三者の判別は容易ではない。アヤメは乾いた場所、カキツバタやハナショウブは水中や湿地に生える。アヤメには、外花被片とよばれる前面に垂れ下がった花びらに文目(あやめ)模様があるが、あとの2種には見当たらない。代わりに、これらの外花被片には斑文がある。カキツバタには白の、ハナショウブには黄色の斑紋である。
花は、アヤメは紫、カキツバタは青紫、そしてハナショウブは紅紫とそれぞれに代表される色をもっている。アヤメはたまに白も見かけるが、あとの2種は他にもいろいろな色や柄をもっている・・
(引用:2008年7月1日・エッセイ213)
写真:伊勢原のあやめの里の様子、全株がハナショウブ