弘法大師の誕生日

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[風を感じ、ときを想う日記](278)6/15
弘法大師の誕生日

 先週、南紀ツアーで高野山にお参りした。今日6月15日は、その開祖・弘法大師の誕生日だそうだ。大師は、774年に現在の香川県善通寺市で郡司の子として生まれた。しかし、実際に生まれた日はいまもはっきりしていないという。

 真言宗では、弘法大師は中国密教の大成者である不空三蔵の生まれ変わりと信じられ伝承されてきた。そこで、三蔵の入滅の日である6月15日を大師の誕生日としたという。

 弘法大師は、俗名を佐伯真魚という。空海という名前は、高知県の御蔵人窟(みくろど)で修行中、空と海しか見えなかったので、それをヒントにそう名乗るようになったと伝えられている。

 804年、空海遣唐使に加わり、無名の留学生として唐に渡る。彼が30歳のときである。そこで多くのことを学び、大きな収穫を得て、2年後の806年に帰国する。帰国後の感想は「虚しく往きて実ちて帰る」である。

 真言宗の開祖として数々の功績と足跡を残した空海は、835年3月21日、満61歳で高野山において入滅する。後年、空海の歴史的な評価も固まり、醍醐天皇から弘法大師諡号を贈られる。921年のことだという。