秋深まる

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[風を感じ、ときを想う日記](208)10/20
秋深まる

 13日分、852通。これは、帰省で留守にしている間に溜まった新聞と迷惑メールの数である。

 新聞は、太い文字だけ目を通すことにした。大きな事件は、大半が結果が見えているのでそれで十分である。それでも、午後の半日を費やした。迷惑メールは、一括消去したので一秒とかからなかった。ただ、たまにまともなメールが含まれていることがあるので、発信者だけでもチェックしたかったがこの数ではそれも不可能である。

 この間、季節は大きく進んだ。天空の月は十三夜を迎え、満月を過ぎていまは半分にまで細ってしまった。出かけるとき、開花したばかりだったキンモクセイは、その足元に褐色の薄い堆積物を残すのみになった。まだ珍しかった紅葉も、2週間が過ぎてみればごく普通に聞かれる季語になっている。

 わが家のまわりでも、季節は確実に移り変わっている。ケヤキやサクラの葉がいっそう色づき、ススキの銀色の穂が夕日に輝いている。あれだけ長い間私たちを楽しませてくれた目の前のサルスベリも、黄色く変色した葉を次々と振い落としている。

 落ちいくような夕暮れが、秋の深まりを実感させる。