音だけの花火

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風を感じ、ときを想う日記(187)8/6
音だけの花火

 昨日は夕方、江の島の花火大会を見にいく予定にしていた。昼近くになって、花火大会に使う作業船が曳航中に行方不明になったというニュースが流れてきた。花火大会は開催できるのだろうか。あちこちチャンネルを回してみたが、詳しいことはわからなかった。

 それより、関東地方は朝からあちこちで豪雨に見舞われているらしい。県内でも、湘南を取り巻く横浜や相模原、さらには足柄あたりで大雨になっているという。都内では、5人が流されたという話もある。からから天気の続いているわが家のあたりも、やっと慈雨に恵まれるときがきたようだ。花火大会は、台船のことも心配だが、豪雨で開催そのものが危ぶまれるのではないだろうか。

 午後になって、雷雲が少しずつ近づいてきた。夕暮れを迎えるころ、黒雲はさらに厚みを増していた。花火大会はやれるのだろうか。案内電話はずーと話し中で確認できない。空は今にも泣き出しそうになっていた。豪雨でみじめな思いをした5年前のことが思い起こされる。今日の花火見物はやめておこう!

 午後7時過ぎ、ドーンという轟音とともに打ち上の音が響いてきた。やっぱり始まったのだ。外に出てみると、花火は見えないのに大音響は腹の底から突き上げてくる。見上げると、雲は切れ、雨など期待できそうになかった。