春が来る

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[風を感じ、ときを想う日記](142)2/22
春が来る

 ここ数日、春が来たのかな?と思いたくなるようなぽかぽか陽気が続いている。しかし、この暖かさも一時的なもので、また寒さがぶり返してくるという。

 会社でいえば、転勤の話が持ち上がったようなものかもしれない。ニュージーランド事業所の春子さんは、日本支店への転勤を命じられた。異動日は3月中旬になるそうだ。日本支店の冬彦さんが、グリーンランドに転出するのに伴う異動だそうだ。春子さんは、関係者への挨拶をかねて、一度現地を下見しておきたいと考えた。

 さいわい、冬彦さんは一週間ばかり出張していて席も空いているという。そこを基地にすれば、春子さんにもなにかと好都合である。彼は、担当のプロジェクトが完成間近となったので、それの最終チェックに出かけたのだそうだ。

 春子さんが来るとさすがに暖かい。今朝も、いつものようにマフラーとコート、それに手袋までつけて出かけたが、お昼に帰るときには邪魔でしようがなかった。途中で見かける塀越しの河津桜も、一気に花開いてきた。しかし、それもつかの間、春子さんは週末には一旦いまの事業所に帰らなければならない。冬彦さんも、まもなく出張から戻ってくるという。

 やはり、本格的な春は、二人の引継ぎが終わる3月中旬を待たなければならないようだ。