洞爺湖
展望台からの透きとおった眺望は、長距離ドライブの疲れを一気に吹き飛ばしてくれた。正面、湖のど真ん中には中島が、右斜め前方には温泉街と有珠山が、そして右手丘の上には高級ホテルが鎮座していた。５年前、５月の下旬に訪れた洞爺湖は、天候にも恵まれ忘れえない感動を与えてくれた。
日本が、沖縄に次いで８年ぶりにホストを務める来年の主要国首脳会議（サミット）は、ここ洞爺湖畔で開かれることが決まった。あの丘の上の、「ザ・ウインザーホテル洞爺」がメイン会場になるという。この環境なら、地球温暖化対策など、世界の将来像を語り合うにふさわしい舞台となるであろう。
このホテル、たしか北海道拓殖銀行と運命を共にしたはずなのに、いつの間に復活したのだろう。聞けば、警備保障会社のセコムが買収し、５年前に営業再開したという。ここに決まったのは「警備」が決め手になったというが、まさか警備会社と云々などということはあるまい。
大の日本びいきで知られるジャック・シラク大統領は、まもなくその任期を終える。来年、フランス代表として洞爺湖を訪れるのはサルコジ氏か、それともロワイヤル氏になるのか。そのとき、日本を含め他の７人の顔触れはどうなっているだろう。
