集積と過疎

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[風を感じ、ときを想う日記](79)3/25
集積と過疎

 また一つ、六本木に名所が誕生した。「東京ミッドタウン」という。防衛庁の跡地を中心に再開発されたニュータウンである。メインのビルは、54階建て、248メートルのミッドタウンタワーと呼ばれる超高層ビルである。六本木ヒルズ東京都庁を上まわるノッポビルだそうだ。

 ところで、私が卒業した高校の同窓会では、関東地区でも毎年総会を開いている。今年も賑やかにやりたいと、秋にむけて準備をすすめている。昨日、その段取りについての幹事会が六本木で開かれた。

 せっかく六本木に行くなら、ぜひ東京ミッドタウンを見物したいと思い早めに出かけていった。しかし、グランドオープンまでにはまだ一週間の間があった。仕方なく周囲を一回りしてみた。なるほど立派な町である。これで、また一歩都心への集積が進むことになる。

 日本の総人口が減少傾向に転じたいま、中核都市への集中が進めばそれだけ地方が空洞化することになる。郷里では過疎化が進み、母校は生徒の減少が止まらない。とうとう、郡内の2校が、来年度から一つに統合されることになった。3年後には、高校は一つなのに同窓会は三つという異常な形が現れるかもしれない。

 東京の、集積によるマンハッタン化が進む陰で、地方では過疎化と高齢化が加速しつつある。集積のプロジェクトには、それと同じだけの過疎化への課題がついてまわっていることを忘れてはなるまい。

 同窓会の将来なんぞ、みんなの智恵でなんとでも切り開くことができる。