処暑

[風を感じ、ときを想う日記](1274)8/23

処暑

 

 涼風が吹きはじめ、暑さが後退しはじめる。綿の花が咲きはじめ、稲などの穀物が実りはじめる。台風の発生が多くなりはじめる。・・これらは、昔からいわれている“処暑”を形容する言葉である。しかし、言葉とは裏腹に、暑さは一向におさまる気配を見せず、いわれている状況とはほど遠いのが現実である。

 

 その処暑は、昨22日だった。あの美しかった秋の満月から2日後に当たっていた。そういえば、今日23日は、一遍上人忌だそうだ。一遍上人とは時宗の開祖であり、その宗派の総本山はここ藤沢にある遊行寺である。宗派の規模はあまり大きくはないが、上人の始められた「踊り念仏」はそれなりに有名である。

 

 それにしても、今年の夏は暑さと豪雨が記録づくめだった。最高気温の記録が次々と塗り替えられていった。突然のゲリラ豪雨の発生とその雨量の多さもまた記録的だった。熱中症の患者数も、警告をよそにうなぎ登りである。こんな厳しい状況が積み重ねられていけば、これから先一体どんなことになるのだろう。

 

 今月末の31日には「二百十日」もやってきて、本格的な台風シーズンが到来する。これから先一週間の全国の予報は全部雨になっている。雨の割りには、気温はあまり下がらないようだ。これだけ暑さに痛めつけられると、夏がずっと続き、一年中暑い思いをさせられるのではないかと心配になってくる。

 

 それでも、夕暮れは毎日確実に繰り上がってきている。