台風に打ち勝った結婚式

[風を感じ、ときを想う日記](1276)9/3

台風に打ち勝った結婚式

 

 9月最初の日曜日、都内で身内の結婚式があった。披露宴は12時から、式は10時から、それに先立つ女性たちの着物の着付けは早朝7時からの予定だった。一方、台風10号はその一週間前から私たちを翻弄し続けてきた。当事者や親族はもちろん、来賓の方々にもずいぶんご心労をおかけしたのではなかろうか。

 

 当日、本当に挙式できるのだろうか。遠方から来ていただく方たちの足は確保できるのだろうか。聞くところによると、飛行機も新幹線も動きそうにないといわれている。場合によっては、延期すら考えなくてはならないのではないか。まさに、迷走を続ける史上最強の台風に悩まされ続けた一週間だった。

 

 一方、式場は山手線の内側ではあるが、交通至便とはいいがたいところ。悪天候の予想されるなか、いろいろな乗り物を乗り継いでいかなければならない。しかも、女性は身なりを整えるため朝7までには行き着かなければならない。

 

 そんななか、激変を続けてきた天候は劇的に好転してきた。西日本を大きく迂回してきた台風は急速に衰弱し、紀伊半島沖から直角に北に向かい、滋賀県あたりで本来の姿を消すことになった。親族は前泊という手法でピンチを凌いだ。

 

 結婚式当日、出席予定者は全員が揃い、屋外での行事も滞りなく行うことができた。新郎新婦はもとより、出席者全員が幸せな表情に包まれることができた。結果は、まさに“雨降って地固まる“、”メデタシメデタシ“だった。