十一月の風

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[風を感じ、ときを想う日記](933)11/11

十一月の風


 今月の「ゆうゆう通信」には、巻頭の挨拶として次のような小文を載せた。

 

・・・葉っぱが落ちて素っ裸になった枝に、朱色の実が鈴なりにぶら下がっている。柿の木は、田園地帯はもちろん住宅街でも、秋にはなくてはならない日本の原風景といえましょう。

 

 柿の渋みは、渋味成分である「タンニン」が口の中で溶けるかどうかで決まるそうです。溶けると渋く、そのままだと甘く感じます。渋抜きで柿が渋くなくなるのは、アルコールや炭酸ガスによってタンニンが可溶性から不溶性に変わるためだそうです。


 「柿が赤くなると医者が青くなる」という諺があります。柿は、ビタミンC、βカロテン、カリウムがとくに豊富で、風邪、高血圧、動脈硬化脳梗塞心筋梗塞、ガンなどへの予防効果が大きいそうです。今年の秋は、意識的に柿に親しんでみてはどうでしょう。・・・


 かつて、ゴルフクラブのウッドは、パーシモン製のヘッドが珍重された。材質が緻密で堅いためである。逆に、堅く割れやすいということは加工が難しいということであり、木材としては家具の一部に利用されている程度である。


 このように、柿の木は堅いので、枝は突然折れることがある。実を収穫するときは、木登りは厳に慎み、竿などを利用するよう心がけよう。