六月のかおり

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[風を感じ、ときを想う日記](752)6/11
六月のかおり

 今月の「ゆうゆう通信」には、巻頭の挨拶として次のような小文を載せた。

 ・・・梅雨空とともに、まもなく蛍の季節がやってきます。命の瞬きにも見えるあの青白い光は、私たちを怪しく魅了してやみません。諺に「蛍二十日に蝉三日」というフレーズがあります。物事の盛りの短いことのたとえとして、そのはかなさを強調したものです。

 蛍の一生をゲンジボタルの例でみると、産卵は6月下旬、孵化するのは7月上旬、老熟幼虫となって翌年5月上旬までそのまま過ごす。5月中旬にさなぎとなり6月中旬に成虫となる。恋の炎を燃やせるのは2週間ばかり。産み落とされてからわずか1年の命です。

 私たちの生涯は、蛍や蝉に比べれば永遠といっていいほど長いものです。できうれば、その中身においても、彼らとは比べようもない異次元の世界を目指していきたいものです。・・・

 ところで、近年、ホタル泥棒が横行しているという。もちろん、それでひと儲けしようということであろう。売り先はイベントが売り物の観光業者だろうか。なんでも「ホタルは、その辺のタレントよりお客を呼ぶ」のだそうだから。

 ネット販売で検索すると、50~100匹単位で、1匹あたりオス300円、メス600円といったところが相場のようだ。