おかえりキンモクセイ

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f:id:yf-fujiwara:20211004174746j:plain[風を感じ、ときを想う日記](1066)10/4

おかえりキンモクセイ

 

 キンモクセイの花が帰ってきた。朝ドラの「おかえりモネ」が終わる頃になって、それと入れ替わるようにキンモクセイの花が帰ってきた。前回、その開花に気づいて写真に収めたのは先月の13日だった。あれから半月あまり、ちょっとその辺を散歩してくるよといって出かけ、きびすを返すように帰ってきたといった風情である。香りは、前回よりいっそう強くなっていた。

 

 わが家のキンモクセイも、やっと本格的な開花にこぎつけた。香りも一人前にばらまいている。前回、9月中旬のときは、花はまばらで香りはほとんどしなかった。どうやら、この木も高齢になってくたびれてきたのではないかとさえ思われた。欲目に見ても、手入れに来てくれた植木屋が、枝を少々切りすぎたのではないかといった淋しさだった。

 

 それが、ここ数日、華やかに咲き始めた。わが家はもちろん、ご近所の花もそうだ。香りも十分満足できるレベルである。この現象、数年前から続いている。昨年もそうだったし、一昨年も咲いたように思う。一年に二度咲きする樹種はほかにもあるが、たいていは春と秋といった具合に季節を跨いで咲くことが多い。それに引き替え、キンモクセイは2週間あまりの間隔で二度咲きしたのだ。

 

 しかし、花はやっぱり一度咲きがいい。パッと咲いてパッと散る。それでこそ、待った甲斐があり、散り際がいっそう惜しまれるというものだ。