Go To トラベル「琵琶湖ぐるっと紅葉10景」

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[エッセイ 573]

Go Toトラベル「琵琶湖ぐるっと紅葉10景」

 

 この春以来、ずっと巣ごもりに近い状態が続いていた。心身をリフレッシュするには、この辺で一息入れる必要がありそうだ。幸いといおうか、政府ではGo Toトラベルなどという奇策を打ち出してきた。わが家もそれに一口乗ることにして、琵琶湖の周辺を一回りする2泊3日の紅葉見物の旅に申し込むことにした。決めたのは、コロナ禍の第2波が落ち着いていた10月上旬のことだった。

 

 11月23日、小田原から新幹線に乗って旅行社のツアーに合流した。下車予定の米原には大型バスが待機していてくれた。ツアー参加者はわが家の2人を含めて13名、3席を1人で利用できるゆったりぶりである。乗車時に手を消毒し、全員マスクをつけて席に着いた。これならコロナも心配なさそうだ。

 

 バスが最初に訪れたのは、琵琶湖北端のマキノ町にあるメタセコイヤ並木だった。この日、私たちは琵琶湖を常に左手に眺めながら、反時計回りに湖を一周した。琵琶湖大橋を一跨ぎして次にたどり着いたのは近江八幡だった。夕暮れ迫る堀端を散策し、さらに暗闇の中を教林坊へと向かった。初日のフィナーレは、ライトアップに浮かぶそのお寺の竹林と紅葉林の散策だった。

 

 2日目の24日は、湖東三山と呼ばれる3つの歴史あるお寺、金剛輪寺(愛知郡愛荘町)、西明寺犬上郡甲良町)、百済寺東近江市百済寺町)、それに彦根城の見物だった。そして最終日、3日目の25日は、比叡山延暦寺坂本ケーブル、さらには明智光秀ゆかりの西教寺大津市坂本)と続いた。旅の最後の昼食は、びわ湖大津館でいただき、岐阜羽島駅で上りの新幹線に乗った。

 

 このツアーの一人あたりの料金は107,900円で、通常よりはるかに高い。しかし、政府の補助金28,000円が差し引かれ、実際に払ったのは79,900円だった。さらに、現地で地域共通クーポン12,000円もいただいた。従って、実際の自己負担は、差し引き67,900円と実質では37%引きということになった。

 

 体温計を持参してくれとの旅行社の指示に従い、毎朝体温測定など体調のチェックをおこない、その結果を健康チェックシートとして提出した。バス乗降の際は、手の消毒が徹底され、車内ではマスクはつけたまま、もちろん食事や大声は禁止とコロナ対策は厳しく徹底されていた。正規料金は相当高めだったが、キャンペーンのお陰で実質はかなり低く抑えられた。

 

 ただ、せっかくいただいた共通クーポンだったが、期間内に旅行先でしか使えないので、使い方には相当な工夫が要求された。さらには、訪問先のスポットはみな山の中腹にあり、かなり高い階段を上らなければならなかった。参加者の大半が高齢者だったので、当人はもとより、添乗員も大変な思いをした。それでも、滋賀県はコロナでも穴場、旅慣れた人にはお勧めのスポットである。

                         (2020年11月27日 藤原吉弘)

写真1番目:近江八幡の紅葉

写真2番目:琵琶湖西岸から見た伊吹山

写真3番目:教林坊のライトアップされた紅葉

写真4番目:彦根城と紅葉