[風を感じ、ときを想う日記](980)8/6
大相撲の、7月場所をテレビで見ていて、つい中島みゆきさんの歌「地上の星」と重ね合わせてしまった。まずは、その歌詞の一番を並べさせてもらおう。
風の中のすばる 砂の中の銀河 みんな何処へ行った 見送られることもなく 草原のペガサス 街角のヴィーナス みんな何処へ行った 見守られこともなく 地上にある星を誰も覚えていない 人は空ばかり見てる つばめよ高い空から教えてよ地上の星を つばめよ地上の星は今何処にあるのだろう・・。
かつての天上の星も、今は地に落ちてまったく見られなくなってしまった。しかし、まだ地上の星として現役で活躍しているものもいるずだ。ここでいう“すばる”、“銀河”、“ペガサス”そして“ヴィーナス”とは、元大関の栃ノ心、高安、琴奨菊そして照ノ富士に置き換えることができる。
一方、空と地上の境目は、夕方5時前後ということになる。ごく普通の大相撲ファンは、その取り組みをテレビで見るとすれば後半の1時間程度である。“人は空ばかり見てる”とは、幕の内の後半の取り組みしか見ていないと置き換えることができる。幕内下位に番付けされた力士は、かつての天上の星であっても、いまではテレビで見てもらえない忘れ去られた地上の星でしかない。
どんな星がどこにいるのか、上空からつばめに教えてもらうつもりでいたが、そのうちの一つ、照ノ富士が自ら強い光を放ちながら躍り出てきた。