[風を感じ、ときを想う日記](971)6/25
六月の風
今月の「ゆうゆう通信」には、巻頭の挨拶として次のような小文を載せた。
・・・いま、かわいらしいピンクのサクランボが、店先に沢山並べられています。その実は、桜そのものではなく、桜の変種である桜桃(おうとう)という木の果実だそうです。それらの木は、すべてが接木だそうです。また、自家不和合性といって自家受粉をしないため、同じ場所に二本以上の木を植えてやらなければ実はつかないそうです。さらには、それらの遺伝子同士は、なるべくかけ離れていた方がいいともいわれています。
こうした仕組みは、優秀な強い子孫を残し、繁栄させていくのがねらいと考えられています。桜桃の木は、進化の原理原則に沿ったもっとも優れた植物の一つかもしれません。サクランボの優れた遺伝子は、私たちの長寿を支える強い助けになるかもしれませんね。・・・
昨年の6月、家族4人で仙台方面に旅行に出かけた。その2日目の記事「家族旅行・こぼれ話」に、サクランボのふる里について次のように書いた。
・・・翌朝、鳴子から山形経由で蔵王へと向かった。国道47号線で峠を越えると、遠方に月山(がっさん)の優美な姿が現れた。出羽三山の主峰、標高1984メートル、緩やかな丸い形をした名山は、雪をかぶってキラキラと輝いていた。車は国道13号線に入り、両側は一面のサクランボ畑と変わった。・・・